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特高ケーブルの工事設計を最適に!コストダウン効果も。
2020.04.01
受電設備の構内送電系統で、地絡事故が起きていないにも関わらず複数の保護リレー(地絡方向継電器)の誤動作が発生。
機器点検等を実施したものの異常は特定できない・・・。このままでは、機器の損傷や停電範囲の拡大が懸念されるため、一刻も早く原因を解明してほしい。
受電所の設備状況や周辺環境、リレー整定値などを調査して、誤動作が発生した背景を考察するとともに、誤動作の発生原因を推定。今回のケースでは、地絡記録計の波形解析から、零相自由振動に起因する継電器の誤動作ではないかと推定されました。
この推定原因を実証するため、零相電圧検出装置(ZPD)に発生する零相電圧VoとZCTで検出する零相電流Ioの方向(位相)の過渡的な波及動作が零相自由振動によるものかどうか、電力系統の解析ツールを用いて検証を重ねました。また、過去数年間に遡る地絡方向継電器(DGR)動作の再検証も実施。
これらの検証結果により、地絡方向継電器の誤動作が原因であることを突き止め、事象の解明に至りました。さらに、零相自由振動に対する最適な整定値を提案し、今後の運用に支障がないよう万全のアフターフォローも実施しました。
当社は、電力系統の運用技術と解析技術に関する豊富な経験とノウハウを有しており、お客さまのニーズに合った信頼できる結果でお応えします。電力系統に関するコンサルティングから技術者の人材育成まで総合的なサポートをご要望なら、ぜひお問い合わせください。
ある条件の状態になったときや条件が電気回路を開閉する電力装置である継電器の一種で、大地と電路が接触してしまった場合の事故電流を零相変流器(ZCT)と零相電圧検出装置(ZPD)の組み合わせで検出し、電路を開放する。電路において電気機器やケーブルの絶縁が劣化もしくは破壊してアーク地絡・完全地絡を起こして電路と大地の間が接触する事故を検出できる。