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ボルト・ナットの落下防止/今さら聞けない?ダブルナットの正しい締め方
2020.11.13
ボルトやナットが外れなくなると、切断工具を使って切断するなど、大がかりな作業が発生します。
今回は、ボルト・ナットが外れなくなる原因と一般的な回避方法についてご紹介します。
これから作業を始める、という時に「ボルト・ナットが固着して外れない」という経験はありませんか? ボルト・ナットが外れないと予定していた作業が進まず困ってしまいます。
サンダーやグラインダーを使用して切断するとなると、切創等の災害リスク対策や、場所によっては火気作業に伴う申請等も必要となり、極力さけたいところです。
そこで、今回はボルト・ナットが外れなくなる原因と回避方法について、分かりやすくお話ししていきます。
ボルト・ナットが外れなくなる原因には、大きくわけて3つあります。
1.かじり
2.異物、変形
3.ボルトねじ山の錆
ボルトを締める際の摩擦熱により、ネジ山が溶着することを「かじり」といいます。
特にステンレスのボルトではこの「かじり」がよく発生するといわれています。
高温環境下の作業では、摩擦係数が大きくない材質でも熱が発生する可能性があるため、注意が必要です。
この「かじり」を回避するためには、以下のような方法があります。
潤滑剤を使用し、トルク管理しながらゆっくり締めていくことで、「かじり」がおこりにくくなります。
ネジ山やナットの内溝に切粉やゴミがある場合には、異物を巻き込んであかなくなることがあります。
その他、ネジ山の品質(バリ等)、欠損・変形している場合にもおこり得ます。
異物の巻き込みを回避するには、以下のような方法があります。
異物が存在している場合は、締め付け時に違和感があります。
その場合は一度もどして、ネジ山とナット内部の内溝を確認しましょう。
ボルトのネジ山が錆びて膨張した状態になると、ナットが外れなくなります。
塗装をおこなえばサビの発生を防ぐことができますが、ネジ山に塗料が詰まると異物同様に、開閉ができなくなります。
サビによるボルト・ナットの固着を回避するためには、以下のような方法があります。
室内環境の場合、腐食性ガスの排出や、高湿度環境の改善で腐食の進行を抑制することが可能です。
ステンレスや耐腐食性の高いめっきボルトやナットを使用して腐食を防止します。
防錆油や防錆グリスをボルトに塗り、サビを防止します。
ボルトキャップはサビ止め効果の向上と落下防止のため、一般的にシーリング材(接着剤)を併用します。
今回は、ボルト・ナットが外れない原因と一般的な対処方法についてご紹介しました。
次回は、オススメの対処方法についてご紹介いたします。
いかがだったでしょうか?
ボルト・ナットが外れないと、叩いたり、切創工具で切断したりと災害リスクの高い作業が発生してしまいます。
「ボルト・ナットが外れない!」という経験をされた方は、今回ご紹介した回避方法をお試しください。
さらに、
ステンレスボルトは費用が高いし、かじり対策のテマがめんどう・・・。
防錆グリスは雨で流れ落ちて、結局サビてしまう・・・。
などのお困りごとがある方には、次回の記事でおすすめの対策法をご紹介いたします。
もう一度、今回の内容をおさらいすると、
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試作等についてもご相談を承ります。どうぞお気軽にお問い合わせください。